魍魎の匣
遠隔地の研修会場へ向かう為久しぶりに電車に乗った。
前職は電車通いだったのだが、今思うとよくこんなものに片道一時間以上も乗って何年も通ったなと我ながら感心する。
運が悪ければ座れず立ちっぱなし、
湿気や人口密度によって生まれる不快感、
たがの外れた女子高生に掛けられる冤罪リスク、
そもそも駅まで何らかの手段で向かわなくてはならない手間…
電車通いの良さを強いて挙げれば、座れたら本でも読める事くらいか。
対して車は、
一人の空間で対人ストレス無縁、
ゆったり気分で珈琲一服、
好きな曲を流して口ずさめば、さながら移動型一人カラオケ空間…
電車と比較してポジティブな要素ばかりである。
労働前後の疲労感は雲泥の差。
その一面を思うと転職した甲斐はあったかもしれない。
「車 通 勤 の 良 さ」(ハライチ岩井風に)