かわらの住人

群馬県より毒を込めて

リフレクト・バウンダー

子供の頃から、表現しづらいのだが左右の判別に難が出る時がある。 利き手利き足がぐちゃぐちゃなのもそのせいかもしれない。 特に鏡が絡んでくると訳が分からなくなる時がある。 iPhoneで『他人から見る自分の像』を見られるアプリ、平たく言うと鏡に映る自…

Believe again

友人とラブライブの一番くじに挑戦した。 今回はAqours九人のフィギュアが賞として用意され、一回九百円というハードな価格設定であった。 友人は「今回は大勝負」と鼻息荒く意気込んでいた。 結果から言うと、友人は三万円以上注ぎ込んだにも関わらず、意中…

夏の夜空に見上げた花火

夏場の車内用にiPodで夏曲のプレイリストを作っていた。 浸れるバラードを中心に作ったのだが、花火に纏わる曲の占有率が高い。 花火 HANABI 打上花火 金魚花火 うたかた花火 … 聴いていたら柄にもなく花火大会に行きたいという自己洗脳に掛かってきた。 た…

背中で語る屑人間

自分の通う会社は昨今の働き方改革の波を受け、定時以降働いた場合はその分他の日に早上がりをして調整という措置が導入された。 しかし上司から到底勤務時間内に終わらない量の仕事をパワハラ的に押し付けられ、自分は今その制度を使えないし、使いたいと言…

ファラリスの雄牛

たまに気象ニュースで取り上げられる程度には気温の高さで名の知れた町を営業で回っている。 自分が使う営業車は令和の時代にそぐわぬ旧型プレオ。 この車、窓の開閉がスイッチではなく前後左右レバーをぐるぐる回さないといけないタイプで、熱気を払おうに…

繋ぐバッティング

先のブログで書いた合コンで知り合った女子と来月の頭くらいに具体的に出掛ける約束をした。 地元から車で一時間くらいのショッピングモールである。 車内で会話は続くか、道を思い出せるか、挙げ出すと懸念は尽きないが、今回こそは慎重にいきたいと思って…

紳士の嗜み

稀に合コンに参加する。 そういう場で気の合う女子は大抵自分と似たような低い温度感でオタク気質のある女子である。 自分も浅く広く漫画やアニメの知識がある気ではいるが、守備範囲から絶妙に届きそうで届かない所にいる女子も多い。 その際たる例が『ハイ…

亡国への嘆き

国に若い世代を選挙に行かせようという気概がまるでみられない。 本気でその気があれば、今頃この携帯から投票を済ませている頃である。 もう老人優遇によって死んでゆく国ならば、 エヴァのマギシステムのように、三台のスーパーコンピュータでもって民主主…

二十うん歳の夏休み

以前参加した合コンで知り合った子と食事に行った。 特別女子と話す事が得意でもないし、相手も静かそうな子だし、冷静に考えるとどうして誘ってしまったんだろうと後悔していた。 もうこれは出たとこ勝負だと丸腰で洋食のお店で会った。 その合コン以来初め…

京都アニメーション

京アニの事件を受けて、最初は驚き勝って考えられなかったが、自分が見てきた作品を振り返りながら考えていると泣きそうなくらい悲しい気持ちになってきた。 自分達の世代は大なり小なり京アニ作品に触れてきた人が多数で、自分に至っては常に青春時代の横に…

打ち上げ花火、斜めから見る

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』を劇場で観て以来ぶりに視聴した。 当時は『君の名は。』の影に隠れてそこまでの話題にならなかったが、シャフトの粋を集めた名作である(原作は見ていないが)。 夏、田舎、山、海、ボーイミーツガール、白…

消えゆく平成の風景

久しぶりに河童のマークの寿司店へ行った。 暫く振りに行ったそこは以前のガチャガチャとした雑然とした面影は消え失せ、スタイリッシュな佇まいとなっていた。 寿司を注文する液晶は、厚い武骨なものから薄いものへ、注文を受けた寿司を載せて走る"新幹線"…

雨の夜道の怪

残業して八時頃職場を出た。 長い日も落ち切り、辺りは暗い雨の夜となっていた。 田の中の暗い道を走っていると、前方に二人乗りしている二輪車が走っていた。 二人とも黄緑色の雨合羽を着ていて自分の車の明かりに照らされ良く映えていた。 差をつけられる…

新世紀におけるエヴァンゲリオン

Netflixでエヴァンゲリオンの配信が始まったので、ぽつぽつ見始めた。 何年かぶりに見るエヴァは完全にブラック企業のメタファーであった。 嫌々入社した新入社員のシンジ君に、無茶振りばかりする社長の碇司令と理不尽な叱責を繰り返す上司のミサト。 放送…

未知の世界

ネトフリの『ストレンジャーシングス』というアメリカドラマシリーズがおもしろい。 少年達やその家族、超能力を使うヒロイン等が普通の世界とは別の裏の世界から来る怪物と戦う物語である。 3シリーズを見始めたら止まらなくなって半日観ていた。 本当にお…

陰険な復讐者

同じ部署の三十代女子二人と自分で月一でご飯に行く謎の会をかれこれ一年くらいやっている。 主に一人の威勢の良い女子が溜め込んだ愚痴の捌け口になる為の招集である。 あまり女子社員と就業時間外で会う事もないので自分も重宝している。 というのも、自分…

保険過剰営業撲滅運動

かんぽ生命の不正販売問題がここの所連日報道されている。 嘘か真か日本郵便・かんぽ生命は金融庁と反りが悪く目をつけられ突かれているとか。 今回の件で言われる『不正販売』は恐らくかんぽに限った話ではない。 大手で保険売りをしている知り合いに聞くと…

修羅の街

三十年近く前に地元で起きた猟奇殺人事件の犯人の一人が書いた文庫を長らく古本屋で探しているのだが、一向に見当たらない。 事件の名前を聞けば、同年代くらいの人なら聞いた事があるかもしれない。 もう諦めてヤフオクで検索したら、文庫としては破格の五…

読めない男

歳を取るに連れて読書ができなくなってきているのをはっきりと感じる。 学生の頃は週に2、3冊は苦もなく読めていた。 ライトノベルに嵌っていた時期は一日一冊ずつ読んでいた。 今では引き込まれるものでなければ途中でドロップアウトしてしまう事すらある…

永遠に続く愛の謳

今週のお題「わたしの好きな歌」 昔からEvery Little Thingが好きで今も良く聴いている。 特に好きなのが『Over and Over』という曲である。 別れを繰り返して真の愛を求める様を終わらない旅に例えたメランコリーなバラードである。 以前友人に「付き合うか…

光と音のロマン追いかけて

パチンコ屋に行く大人を社会の底辺くらいに思っていたけど、この歳になって彼等の気持ちが分かるようになった。 社会人となり、友人と会う頻度も減り、休日何処に行くかといえば、近所の古本屋かイオンくらいのものである。 それを何年か繰り返すとどうなる…

夢の中で会えたら

コンビニの窓に面した雑誌コーナーから一つ手前の棚の辺りで携帯を弄っていた。 すると、小中学生時代のアホギャルみたいな同級生が窓の外から自分を盗撮しようとしていたのか携帯をこちらに向けてカシャカシャやっていた。 カメラアレルギーの自分はそれが…

突然の邂逅

数ヶ月ぶりに合コンに参加した。 飲み会と呼ばれて行ったらそれだった次第だ。 こちらは職場の歳の近い三人(一人急用で欠)で、相手方は四人であった。皆近くの福祉施設で働く一年目の同期らしい。 その場で会の存在を知ったので特段の期待も無くいたのだが…

鈍感力

『鈍感力』 このタイトルで新書を出してみたい。もしかしたら既に出版されていて記憶の片隅に焼きついていたものかもしれないが。 近年忖度という言葉がフィーチャーされているが、過度に頑張り過ぎるとそれが当たり前になって有り難みが薄れていくし、求め…

虚無の担い手

今週のお題「2019年上半期」 たったの半年の事なのに、ライブに一回行った事以外はこれといって思い出す事が一つも無い。 元号が変わった時もその瞬間は新鮮な感覚があった気がするのだけれど、今となってはそんな事もあったっけ程度の薄い思い出になってし…

心が叫びたがってるんだ

最近自分の中の『唐突に叫び出すハードル』が下がってきているような気がする。 誰にも理解されないと思うが、本当に心が病み始めている兆候なのか、店にいる時とかに突然あーとかわーとか叫びだしたいような気持ちが心の片隅に生まれるのだ。 今まで見てき…

i'm lovin' it

夜の深い時間のマクドナルドで、女子高生と思しきアルバイトが「今年は彼氏作ってお祭りとかに行きたいんです!」と意気込んでいた。 三十代くらいの社員と思しき男が彼女に対して知ったようなアドバイスを高めのテンションでしていた。 経験が豊富そうな雰…

ずっと何かを誰かを探している

テレビで『君の名は。』が放映されていたらしい。自分はCMとかの煩わしさや自らのペースで見たい気持ちがあるので敢えてテレビでの放送は見ないが。 自分も劇場でやっていた頃ハマって足繁く通ったものである(言うまでもなく一人でだが)。 想像だが、多く…

半透明人間

歳を重ねるにつれ自分の存在が希薄になっていく実感がある。 社会人になって新規の人間関係作成を放棄してきた結果なので当然といえば当然の結果である。 そもそも人の輪の中でやいやいやる事が好きではないので良いのだが、家族も仲が良いのは別居の弟くら…

ドブの中の日常

試験の為に仕事が終わって喫茶店に行き「一応やるか」と意気込んでも、一日分の全身のベタついた不快感に耐えられない。 帰ってシャワーを浴びたら浴びたで、その後はもうそのさっぱり感を持って布団に飛び込みたくなってしまう。 今しなきゃいけない試験勉…