歩く不良債権
電車に乗っていた時の事。
席は埋まっていて混雑状態の車内に一人の老人が乗車してきた。
七十過ぎくらいの男である。
そいつは優先席の前へ向かい、座っている人に早くどけと言わんばかりに睨みつけて席を奪取していた。
そして何をしだすと思えば車両中の中に響き渡らんばかりの大声で電話をし始めたのである。
その時車内の皆の白い視線が彼に一斉照射されたのを確かに感じた。
濃淡はあれど皆一様に同じ事を思ったに違いない。
自分は確実に濃の方なので敢えて言わないが。
優先席は老害の為にあるのではない。
ペースメーカーを使っている人や、体調の優れない人も使うという事も気に留めない老害は家に篭って慎ましく生きて?欲しいものである。